「インターネットという道具は目的ではありません」
-『心理学者のためのネットスキル・ガイドブック』
D.W.シュワーブ著、高橋雅治著,B.J.シュワーブ著、 D.A.シュワーブ著、
北大路書房 2005年 P7より-
大事なことは“目的”と“手段”を混同しないこと。
最近はビジネスなど、色々な方面で盛んに言われていることだが、
結構難しい気がする。
“手段”の効率化を図るに従い、 いつの間にか、効率化が“目的”になってしまう。
そうならないためには、常に自分の立ち位置を把握している、
ということが必要になると思う。
“何のために”やっているのだろう、ということを考えることによって、
自分が今取り掛かっているものがどちらか判断できるのかもしれない。
特に心理を扱う分野においては、最も気をつけなければならないこと。
自分が得る技術(武器)をどう使うのか、何のためにそれを得たいのか、
常に自問自答する習慣を持っていないと、思いがけない落とし穴にはまる可能性があると思う。
一番怖いことは、自己満足のために技術を使うこと。
そしてそれに気付いていないこと。
強力な力に魅入られ道を誤るという類の物語が数多くあることは、
そのことを裏付けている証拠なのかもしれない。
自己肥大や万能感といった錯覚をもたらす危険性を知るということは、
きっと大切なことなのだろう。
「あなたのために」が本当かどうか、
客観視できる余裕を持つことが大事なのだと思う。