「「なあんだ、こんなことなら知ってたよ」とおっしゃる方がいるかもしれません。
でも、そういう方は、これを読む前から気がついていたのでしょうか?
「言われてみれば」のことが多かったのではないでしょうか。
それは小さいようでいてとても大きな違いだと思うのです」
-『すべては「単純に!」でうまくいく』 ローター・J・ザイヴァート著
ヴェルナー・ティキ・キュステンマッハー著 飛鳥新社 2003年 P222より-
日曜日はプロトレなどなど。
プロトレでは、“場作り”や“伝え方”を学ぶ。
言葉だけ聞くと簡単そうに見えるのだけれど、“カウンセラー”として行うのはとても難しい。
例えば、講師との違い。
聞きやすい雰囲気で心に響く講演があったとします。
「あなたのために」という言葉に重みがあるから心に響くのだけれど、“主役”は講師。
多分、「良いことを聞けたなぁ」という感覚の方が強いと思います。
カウンセラーの場合は、まず雰囲気として聞きやすい以上に“安心感”が必要。
これは距離感だったり、ストロークと呼ばれる心理メッセージを効果的に発することで相手のリラックスを促すことができます。緊張が伝染するようにリラックスも伝染するので、大切なのはカウンセラー側でしっかりと空間を把握し、安全な場を作ること。
カウンセリングは“編み物”と同じく共同作業になるので、伝えたいことと相手の欲することをすり合わせながら会話を進めていくことになります。相手に応じた言葉を選びながら、確認をしつつ相手の心に届くように配慮をしながら。これはグループカウンセリングでも一緒。グループの場合は主にクライエント同士で編み物を進めていくことがメインになりますが、各クライエントの表情や雰囲気から場に参加して入るかどうかを常に把握し、意識を集中させることが大事な役割になります。
また、“ブレイクタイム”も重要な時間。
気づきというのは意外と無駄な時に閃いたりすることが多いということは、個人的にも実感していたり。
伝えることに関しても、相手に知識を与えるということではなく、気づきを促すことがメイン。
相手の中の力を引き出す-あなたの中にある力に気づいて欲しい-という観点。だから、「自分はこんなことができるんだ!」と自信を持ってもらうのが目的で主役はクライエント。
僕がよく間違えるのは、受容に関心を向けすぎて“言い切れなく”なってしまったり、
「僕はこう思う」と“言い切って”そのまま意見の押し付けで終わってしまったり^^;
大事なことは“確認”すること。
相手に対して意識を集中していれば、表情や雰囲気からどう感じているかを察知することができるはずですしね。
そこが課題と改めて気づけただけでも収穫かな。
わかっているつもりでも実践してみないとなかなか気づけないものですから。。。
その他にも交流会として色々なお話を聞くことができました。
理論やマニュアルにない、実際に現場を持っているからこそわかるリアリティのある話というのも気づきが多く楽しいですね。
今回のテーマは“旅”ということで、異なった価値観に触れることの重要性を絡めての話。
カウンセラーという職業は、多種多様なクライエントの価値観に触れることでもあるので、参考になることばかり。ユング心理学の観点から見た神話なども復習になりましたし^^
普通の旅行もいいですし、内面への旅というのも改めて面白いと感じる交流会でした。